一人の男の子がそう言うと、私の手首を掴んできたのであった。




「えっ?ちょっと、離してよ!」




教えてくれるんじゃなかったのっ!?




やだやだっ離してよ~!




振りほどこうにも上手く力が入らず、振りほどけなかった。




男の子は私の手首をつかみ、そのままどこかへ連れて行こうとしていた。




「ねぇ!離してってば!私は柊くんを」




「俺がなんだって?」




「…えっ?」




今の声…まさか…