俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

私は目をパチパチとさせた。




「柊くんが…私を?」




涼香ちゃんは首を縦に振った。




ど、どういうこと…?
なんで柊くんが?




え、ていうか、どうやってあの場所から、私を探し出したのっ?




「私も詳しいことは聞けてないんだけど…」




涼香ちゃんがそう言うと、山口くんが口を開いた。




「水沢さんが紙を探しに行ったあと、僕が柊くんにそのことを伝えに行ったら柊くんが❝は?一人で?馬鹿じゃねーの❞って言って、どこかに行っちゃったんだ。だから、もしかして柊くんは水沢さんを探しに行ったんだと思うんだ」




「そうだったんだ…」




あの、柊くんが…私を探しに?




あまりにも信じ難い話だった。