涙色 ~先生に恋した高校生~


橋本先生が目の前にいて
私をジーッと見つめる。

この光景を見たのはこれで2度目だ。

そしてさっき、私は確信した。


────恋をしている、先生に。

「先生」


「なんや?」


「会いたかったです。」


思わぬ言葉をはっしてしまい我に返る。
やばい........なんだこの空気。


「ははっ、何言うてんの。はよ教室戻らあかんで?」


間に受けるはずもなく、ってところか。

「保健室で、休みたい。」


「体調悪いんか?ほな保健室行くで」


そう言うと橋本先生は私の手を引き歩き出した。

保健室につき、鍵を開ける。
張り紙は貼ったままで、電気もつけない。
昼だから暗くはないけど、明るくもない保健室。消毒液の匂いとコーヒーの匂いが混ざって.....いわゆる橋本先生の匂い???かな。


保健室のベッドまで私を連れていき、そっと寝かす橋本先生。

「せんせ、なんで保健室あいてないの?」

「面倒臭いからやで。
用もなく、サボりに来る生徒、俺に会いに来る生徒、が居るから、かなぁ。」


そっか。と視線を下にずらしながら

「私、用もなくサボリに来ました。
先生に、会いに来ましたよ。」


布団から顔を覗かせそう言うと
先生は、ポンッと手のひらを私のおでこに置いた。

「お前は、ええわ。特別な?」

ニコッと笑う橋本先生。

"特別"のひとこと。
なんで、特別、だなんて言うんだろう。

そう考えながら眠りについた。