家に帰って、「ただいま」っいう。

誰もいないんだけど、



習慣になってるから、



電気を点けてある一点を

あたしは絶対毎日見ている。



それは、樹と付き合っていた時の思い出



貰ったものとか、撮った写真とか



全部、鍵付きの箱にしまっている。




そう、毎日箱を眺めている。
開ける日は来るのだろうかと、

それとも、もうあかず終いになるのかなと。




この箱を見る、それが

樹のことを忘れていない。


いまだに、思っている



証拠なのかもしれない。