そのあとも尚、降り続ける雨によって動けずじまいのまま時間だけが過ぎて行った。
降りしきる雨の音を聞きながら、なんだかそわそわしてしまっている。
それは今この空間に矢沢君がいるからだ。
早く止まないかなぁ……雨。
これじゃ、いつまで経っても帰れないよ。
だけど、隣がすごく気になる。
矢沢君は無表情に空を見上げながら、さっきから何度もため息をこぼしていた。
変……だよね。
そんな矢沢君にドキドキしてるなんて。
どうしちゃったんだろう、あたし。
ーーズキン
いった。
急に頭に鋭い激痛が走って、思わず手でこめかみを押さえる。
あまりの痛さに目の前が眩んで立っていられなくなった。
壁に背を預けるようにして、ズルズルとその場にしゃがみ込む。
軽くめまいまでしてクラクラした。
最近こんな風に頭が痛くなる回数が増えた。
今までは立っていられないほどじゃなかったのに、今日は目も開けていられないほどツラい。
これって……やっぱり。
「どうしたんだよ?」
返事の代わりに、こめかみに手を当てながら膝の間に顔を埋める。
目を閉じると目の前がぐるぐる回り出した。
「頭が……」
「頭?痛いのか?」
「うん……めまいも」
「マジ、か。大丈夫……じゃねーよな?助け呼ぶか?」
クールで無愛想な矢沢君の慌てふためく声がする。



