細長い箱の中身は、トップにハートがついた可愛らしいネックレスだった。


「可愛い……」


やばい、嬉しいよ。


こんなに幸せでいいのかな。


「菜都に似合うと思って」


「……ほんとに、ありがとう」


嬉しすぎて思わず涙があふれた。


「バカ、なに泣いてんだよ」


小さく笑いながら、頭をポンと撫でられる。


晶斗の大きな手は、いつだってあたしを安心させてくれる。


「だ、だって……こんなの初めてだから、嬉しくて」


好きな人からもらう物は、なんだって特別に感じる。


晶斗の優しさがたくさん詰まっているような気がして、余計に嬉しいんだよ。


ひとりで選んでくれたのかな。


お店に入るのも恥ずかしかったよね?


どんな顔をしながら選んでくれたんだろう。


きっと、真っ赤になりながら一生懸命選んでくれたんだよね?


その気持ちがとても嬉しくて、涙が止まらなかった。


「ほら、いい加減泣きやめって」


「う……ひっく」


「泣きやまないと、キスすんぞ」


「え……っ?」


キキキ、キス?


晶斗の冷静な瞳に鼓動がトクンと鳴る。


「なんだよ……嫌なのかよ」


唇を尖らせてスネたような表情。


普段はクールなのに、たまに見せてくれる子どもっぽい姿にドキドキが止まらない。