なんだってする。


晶斗はその言葉通り、ううん、それ以上のことをしてくれた。


バス通学で遠回りになるのに毎朝あたしの家まで迎えに来てくれて、帰りも送ってくれたり、メッセージのやりとりも毎日のようにしてくれる。


調子が悪くて学校を休むと心配して電話をくれたり、お見舞いに来てくれたり。


だからすっかりうちのお父さんとも、海生とも仲良くなった。


「菜都の部屋って、マジ乙女チックだよな」


「そうかな?あたしは結構落ち着くけどね」


「ピンクばっかだし、なんかソワソワする」


「確かに晶斗にピンクは似合わないね」


今日は土曜日で学校は休み。


朝から晶斗が家に遊びにきてくれた。


でも、なんだか今日は少し体が重い。


だけど会いたかったから、ムリして明るく振る舞った。


だって、楽しい雰囲気を壊したくないし。


なにより、もっと一緒にいたいから。


「あ、そうだ。これ」


あたしの部屋の丸テーブルの前で向かい合って座っていると、晶斗がポケットから何かを取り出した。


「なに?」


「プレゼント。菜都に似合いそうだと思って」


「え?」


思わず顔を上げると、晶斗は照れくさそうに頬をかいてフイッと視線をそらした。


それは晶斗の照れ隠し。


でもね、ほっぺが真っ赤だよ?


「ありがとう。嬉しい」