まだぼーっとしながら
寝る前にお肌のお手入れをしていると
弘樹から電話が入る。
『美佳ちゃん。今日はごめんね。今度必ず埋め合わせするからゴメン』
「えー?別にいいよー」
御曹司と高いフレンチ食べたからいいよ。
車もさすが高級車で革のシートが気持ちよかった。
弘樹の狭い中古軽自動車と違うわ。
『美佳ちゃんどうしたの?風邪ひいた?』
「えー?大丈夫だよ」
フワフワしてるだけ。
『声がいつもと違うよ。風邪ひいたかな。ビタミンCとってね。今度ミカン買ってあげる』
みかん?いいよいいよ。
さっきキャビア食べたから大丈夫。
『大事にするんだよ。体調が悪くなったらすぐ電話してね。すぐ行くから。心細くなっても電話してね』
「うん」
『美佳ちゃん』
「なぁに?」
『あの……すっ……僕は美佳ちゃんが……とっても大す……だい……だいす……』
大豆?豆乳はお肌にいいから飲んでるよ。
『僕は美佳ちゃんが可愛くて大切で、だいす』
「おやすみー」
面倒だから終わらそう。
本物の王子様との余韻を消されそうだもん。
大豆は身体にいいって話でしょ。
おやすみなさい。
プリンス。
そして本物のプリンス。



