そして、その日は遠からず来たんだろう…
それでも、今じゃない方が俺は良かったのに…
「本気で言ってんの?」
「本気だよ…
もう、手続きも済ましちゃったもん」
俺の膝の上で音乃はとんでもない事を口にした…
(私、留学するから)
「あのね、飛び級で大学なんて、すっっっっっごく頭良くないと出来ないんだよ????
分かってる????」
「分かってるよ!
でも、もうあたし高校決まっちゃったし!
1年で大学行くよ…
そんで、医者になって帰ってるくから…
間に合うかなんて分かんない…
すんごくギリギリだし…
他にもいろんなお医者様に診てもらって、ちゃんと大人しくしててね
治ったら…
私は君と、沢山の事をしたいから…」
真剣な表情の彼女に、俺は何も言えなかった…
正直、頭がいいと言ってもそこまでではないと思っていたんだ…
この子は、本当の天才だった…
「俺はね、そばにいて欲しいだけなんだ…
確かに、治ればずっとそばにいられるけど…
でも、寂しい…
俺だけが好きなのかなって、考えちゃうし、
正直、一緒にはいたけど恋人になったんだから何か相談とかして欲しかった…」
「ごめん…
でも、留学の件はずっと前から決まってたの…
頭しか取得がないから、飛び級するってずっとそのために勉強してて…
成津谷も、付いてくるの…
ごめんね…」
きっと、彼女はすごく悩んだだろう…
知ってる。
側にいて、音乃はノリとかで物事を決める子じゃない…
かと言って、親の意思をすんなり受け入れるような子でもない…
「謝らないで…欲しい…
俺のために考えたのも、よく分かるよ…」
それから先は、何も口から出てこなかった"

