成津谷の話を聞いて音葉先輩は怒ったように眉をハの字にして頭を抱えた
「.........」
「先輩...
たった2人の兄弟なんですよ?
向き合って上げてください」
そう言うと顔を上げずに
「俺はずっと、妹が大好きだった...
俺の毎日は音乃の写真を1日中見る事でしか意味を持たないと思ってるほどに大好きだ...
なのに何故?
拒絶した音乃に会うことが幸せだと言えるんだ?
俺は...
あの子が会わない事を望むのなら、永遠に会えなくても良い.....
なのに、俺は間違っているのか??」
そう聞かれて俺は何も言えずにただ先輩を見ていた
「いいえ、音葉様の考えは実に音乃様を考えていて素晴らしいと思います...
が、何もそこまで徹底せずともよろしいのではないでしょう?」
そう成津谷が横から言うと翼梅が
「成津谷っ!
誰に向かって言ってると思ってるんだ!」
すかさずにそう言い、間髪入れずに音葉が
「やめろ!翼梅!
話し合い中だ...
成津谷が一番近くにいたんだから一番言いたいことがあるだろうよ
言わせてやれ...」
翼梅は頭を軽く下げて1歩後ろに下がった
それからずっと朝が来るまで音乃のことを話していた"

