成津谷は困った顔をして



「そういうわけではございません!
私はいつも第一に音乃様の事を思って行動しています!」



そう言われて私は嘘をつかれているような気分になり成津谷を睨みながら



「ふざけないで!
理由をいくら聞いても話してくれなくて
何が一番よ!
からかってるの?
まだ私が小さいから?
まだ10年しか生きてないから!?
何も分かんないと思ってるの!?」



そう言うと成津谷は深く頭を下げながら



「本当に申し訳ありません
でも!
私はいくら大切な人でも...
約束は必ず守ります!
本当に...申し訳ありません!!
もし、この仕事を辞めさせられるとしても...
言えません.....」



そう言われて私は頬に暖かいものが流れるのを感じながら小さく



「出ていって...
今すぐ裕司を連れて出ていって...

もう二度と、顔も見せないで…
お父様には私が手紙を書いておくから」



すると成津谷は私を見て

少し驚いた顔をしてから裕司を抱き上げて



「ご命令のままに...」



そう言い静かに出て行った"