"「.................
何泣いてんの?
成津谷...」
目を覚ますと成津谷の泣き顔が見えた
「泣いてねー」
そう言い顔を覆う成津谷に
「何があったの?」
そう聞くと泣き顔で俺に
「音乃様に嫌われて怒られた...
音乃様はまだ幼いから自由にさせてあげたいとは思ってる...
けど、旦那様と奥様はそうは考えていない
お兄様であられる音葉様も音乃様には関心を示さず1度も顔を見ようともしない...
可哀想に...」
そう言われて音乃の兄、音葉を思い浮かべた
学校の先輩でいつも偉そうにしている
「まぁ、逆に先輩がシスコンで音乃にベッタリでもビックリだけどね」
と、ほんの冗談で言ったら
「何言ってんだ?
音葉様は音乃様の物心付く前はベッタリとお世話をしていたんだぞ
誰も見ていないと思って抱っこしてみたり、話しかけてみたりと微笑ましかったんだからな」
そう言われて幼い先輩を思い浮かべて世話をしているところを想像してみた...
なんか、微笑ましすぎてニヤける
「そんな先輩がなんで音乃に会わなくなったの?」
そう聞くと成津谷は深いため息をついて
「旦那様と奥様のご意思だよ
長男である音葉様だけいればいい
家を継がない音乃様はほっとけばいいとおもってるんだよ」
と悲しそうに言った

