ボーイズロード ―second season―

今日は木曜日で、部活は六時に終わる。そのあとはさやかと自転車で下校していた。


「ねえ琢哉、ちょっと公園寄り道していかない?」


大体、平日はまっすぐ帰ることが多かった。さやかの家までも20分はかかってしまうし。


「俺はいいけど、どうしたの急に?あまり遅くなったら心配されない?」

「いや、特に何もないけど、話したい気分なの。10分だけ、いいでしょ?」


俺らはいつもの公園のベンチに腰掛ける。少し日が長くなってきたみたい。今日は天気がいいせいもあって、外はだいぶ明るかった。


「今日ね、生物の時間にね……」


言った通りで、さやかは特別な用事があったわけではなさそうだ。

本当に話したいことがたくさんあったんだろうな。