「それにしてもずるくない?

俺だって理系選択してんのにさ、なんで俺だけクラス別なの。

先生もほんと気が利かないよね。思わない?みんな」


弁当の時間になると、若月っていう名前の子ザルが猿の惑星から俺らの教室にやって来て、キーキーと文句をたれていく。

ああ、やかましい。今年はこいつとクラスが離れて助かったわ。


それでも去年は、このサルと琢とニーナの4人でよくつるんでいたんだ。

進級してクラス替えがあってからは、俺と琢が同じクラスで若月とニーナとは離れてしまった。

それでも弁当の時間になると、若月とニーナが俺らのクラスにやって来るから、結局この時間だけは去年と変わらずやかましい雰囲気になるのだ。


「若は生物を選択してるからじゃん。このクラスは物理クラスだし」

「いやー、だって生物の方が簡単そうだしさ。ていうか二人が物理選んでたなんて知らなかったし」


そうだ、お前は生物で猿の生態でも学んでおけ。