しばらくして、お母さんが診察室から出てきた。




麗美は、お母さんにあわせる顔が無くて下を向いた。



お母さんの顔を見たら、泣いている。麗美がお母さんを泣かせたんだ。





帰り道…沈黙が続く中、麗美が重い口を開いた。



「ごめんね。」



たったこれだけなのに…凄く恐かった。



もしかしたら、おもいっきり叱ってほしかったのかもしれない。



お母さんが何も言わないまま、家に着いた。