大空へ向かって



―夜。



トモヤに布団を貰い、皆が眠りに付いた。




人の家だと、あんまり寝れないんだよねぇ…。




ボケーっと寝れるまで待ってたけど、



1時間位しても、寝れなかった。





枕を持って、栄助の寝てる所の近くに行った。





「ねぇ。」



ほっぺたをツンツンっと突っついた。




「ん??」



栄助が寝ぼけながら、うっすらと目を開けた。





「一緒に寝ても良い?」




「良いよ。」




栄助が嘘か本当か分からないような、返事をして目を閉じた。





麗美は 栄助の布団の先を摘まんで、中に入った。





「えっ!?!?」





栄助が驚いた顔で麗美を見た。




「寝込み襲う気!?」





「一緒に寝ても良いって言ったじゃん。」




「言ってねぇよ。」




「栄助、良いって言ったもん。」




麗美は そう言いながら、布団に潜り込んだ。





「1人で寝ろよ。」





「寝れないんだもん。」





「わかった。」




呆れた様子で、目を瞑った。




「ありがとう。」




「別に…。寝れそうか??」



「うん。落ち着いた。ありがと!」




麗美は 寝返りをうって、栄助の方に向いて目を閉じた。