大空へ向かって



「今まで、彼女にするなら、大人っぽい子!って言い張ってたから…。」





「そうなんだぁ。麗美、そんなに子供っぽい?」





「うん!でも、小さくて可愛いじゃん!」





グサッ。



麗美は 身長が一番のコンプレックスなのに…。



リアルに気づついた。




「身長の事は、言わないで…。」




「あっ!ごめんごめん!あたし、去年栄助と両思いだったんだよ…。」





「そうなの!?」




麗美と 真逆だね…。


全体的に。




「まぁ。気にする事無いよぉ。だって、去年だよ??」




「そうなんだぁ。」




栄助は 地元の友達と 喋ってる。





里沙が好きだったんだぁ……。





5時間程 歌って、誰かが言った。




「王様ゲームしよ!」





皆、ノリでオッケーし 王様ゲームを始めた。





こんな大人数で王様ゲームって…。





「王様だーれだっ♪」





「はいっ!」




アメリの高い声が響く。





「んじゃあね!10番の人〜!コーラ一杯一気のみ〜!」





麗美は 五番だから、セーフ。




良かった…。



炭酸、飲めないんだもん。




「マジかよー!」



叫んだのは、同じクラスの、タケル。





タケルがコーラを一気のみして、




「甘いー!」




皆、いっせいに笑いだした。




「王様だーれだっ!」




またもや、ハズレ。




「ヘイ!」




里沙が叫んだ。



「タクシーかよ!」




栄助が突っ込みを居れて、皆が笑った。




でも、麗美は 笑えなかった。





里沙と栄助、仲良いなぁ。