帰ってきても家には誰もいなくて、とりあえずやることがない。
通知表はリビングのテーブルに置いておけば気づくだろう。
自室でベッドに寝転んで天井を見つめる。
「寝よ。」
って思って気づいたら夕方の5時。
目覚め?
最悪。
柊大に枕で顔面をぶっ叩かれて意識が覚醒する。
「起きろ。」
「もうちょっとマシな起こし方ないの…?」
「起こしてやってんだよ、無駄な手間かけさせやがって。」
「妹に対しての扱いじゃないよ、それ。」
「もっと酷くしろと?」
「優しいお兄ちゃんが良かった。」
「十分だろ。」
「ジェントルマンの欠片もないから。」
「ぐっもーにん、まいしすたぁ~。」
「うっざ。てかなんでそんな機嫌いいの?」
「莉奈来てるから。」
柊大の彼女さんである莉奈ちゃん。通称りっちゃん。


