空も暗くなり始めていよいよ肝試し。
クジで決まった男女4人グループで、森の中にあるハイキングコースを歩き、折り返し地点にあるノートに名前を書いて戻ってくる、という感じ。
まあ、なんとベタな。
あたしの班は、安田と村上と松木(まつき)くんっていうクラスメート。
…お馴染みのメンバーすぎて新鮮味なんて皆無だった。
村上とか今日ずっと一緒でしたけど!?
初めましての松木くんによろしくね、と軽く挨拶をして肝試しのスタート地点に移動。
「ちょっとやばいんだけど!ねえ!あたし無理!怖いの無理!てか、あたし真ん中じゃなきゃ無理だから、みんなで覆って。」
「はは、作りもんだよ。大丈夫。」
「お前も震えんてんじゃねぇかよ!」
「震えてねぇよ!」
安田も村上もどっちも震えてるから安心しろ。
ガッチガチの安田がいつもと違って女の子だなぁ、と思った。


