その後、せっかく海に来たんだから海に入ろうということになり、丁度飽きてきたビーチバレーをやめて海へ。
そのまま飛び込むみんなは、やっぱりすごいと思う。いろんな意味で。
あたしは髪が濡れるのが嫌で浮き輪を借りた。
先に海へ行った瞳が、沖の方でプカプカしてるのが見える。
気持ち良さそう。
沙凪ー!と向こうで手を振ってくれた安田達に大きく振り返して、大っきな浮き輪を体に通し砂浜を歩く。
海かぁ。
「荒井?」
声のした方を向くと、4〜5人で砂遊びをしている南がいた。
「よっ、南。」
「浮き輪?お前泳げねぇの?」
「髪濡れるのが嫌なの。」
ちょっと立ち止まってそんな会話をしていると南と一緒に遊んでいた男子の1人が、南の隣に座って下からあたしを覗き込む。


