ハッと気づいた時には渚とシルクがあたしを覗き込むようにして視界に映り込んでいた。
なに!?
「起きた!行くよ!」
「え?」
「お前待ちだよ。ほら、行くぞ。」
どうやら誰かが寝まくっていたせいで、2組だけ全員揃うのを待たされていたらしい。ごめん、みんな。
「荒井〜?起きたか、お前。」
「すんません。」
「じゃあ全員揃ったし、ここで点呼と諸注意言うからなー。」
あたしのせいで、学年集会に参加できず、2組だけ担任によるクラス集会。
本当は学年揃って諸注意聞いたりするらしい。びびった。
まだ対して仲の良くない男子からの冷たい目といったらもう…。
安田みたいに、バカだなぁ!って豪快に笑ってほしい。
朝早くから移動してきたから、今はまだお昼前。そしてなんと今日の予定は海のみ。
「え~、お昼ご飯は各自取るように。夕方まで自由時間。水分補給とかその辺しっかりやれな。荷物はやってくれるから、貴重品だけ持っとけ。ほい解散。」
担任の適当な合図で、みんな一斉に動き出す。
こんなに長い自由時間は、今日だけだ。
クラスの女子みんなで近くの蕎麦屋に入り、騒がしくご飯を食べ終え、その後水着に着替えて海へ飛び出した。


