シンデレラタイム



学校に着くと、既に大半の生徒は集合していて、各々が楽しそうに賑わっていた。



みんな楽しそう。バカみたいにはしゃぎまくってる。




「沙凪おはよ。」


大きめのマスクで顔の大半を覆った瞳。



「おはよう。」


楽しみだねって眠い目を擦りながら話をした。



「沙凪!瞳!」

「杏子!」


部活仲間で仲良くなった杏子。会うと必然と嬉しくなるのはいいことだと思う。



詩織は見当たらなくて、仕方ないから3人で一緒に写真を撮った。




学年主任の古い笛の合図でみんなが集合する。


長ったらしい注意事項とか臨海学校委員の話とか、小学生の遠足?と思うくらいご丁寧な開会式だった。



点呼をして最終確認を終えた後、いよいよ1組からバスへ。


1つのバスに1クラス。



行動班ごとに座席が決まっていて、運良くあたしの班は後ろの方の位置を勝ち取っていた。あたしの隣が瞳、すぐ後ろにシルクと村上。




我がクラス2組は早い段階でバスに乗り込むことができ、瞼が重いあたしは人目も気にせず速攻寝た。