…1時間後。
「沙凪、全然食べてなくね?」
「結構詰め込んだけど。」
「あの量で!?雀の涙レベルじゃん。」
「あんたたちの胃袋、どうかしてるわよ。」
食べ始めてから1時間。
あたしのお腹は早くも限界を迎えダウン。
普段から食への執着がないから少食気味だけど、それでもこのあたしがこんなに食べましたよ。
自分的には頑張ったと思っていたあの量を雀の涙呼ばわりする彼女たちは、まあ食べる食べる。
よくそんなに入るなぁ、と口いっぱいに頬張るみんなを眺めた。
ハンバーグ5個皿に盛ってきたり、パスタ大盛りだったり、何かもうとりあえずすごい。
未知の領域だ。
元を取る!とガッツく勢いは凄まじい。
勇ましいとも言える。
ふと、幸せそうに頬張るみんなをはち切れそうなお腹を抱えて眺める。
至福の時って感じ。全員ニコニコしてる。
「美味しい?」
「おいしぃ!」
そうか、良かった。
個人的にはもっと落ち着いて食べてほしかったりするけど。まあいいか。
とりあえずね、スプーンとフォークをガチャガチャしないようにするのだけは見張っておこう。
って他にもいっぱい危険だけど。
何し出かすかわからないし。
でも今日は大目にみるよ。


