「おっ。沙凪の目なかなかいかしてんな。」
この家族はバカなの?なんなの?
帰ってきたあたしを見たおじさんの開口一番がそれかよ。
おじさんのバカ発言にゲラゲラ笑う柊太の足を机の下で蹴る。
相変わらずムカつく野郎だ。
食卓を囲み、千華ちゃん特製焼きそばを食べながら眼帯をするまでの経緯について軽く話した。
ってみんな、そんな真剣に聞いてないんだけど。
「にしてもお前、眼帯って大袈裟なんじゃね?」
柊太の発言は喧嘩に発展しやすいから聞き流すのが1番いい。
「保健室の先生がやってくれたからいいの。」
「ちょっと取ってみろよ、それ。」
「てゆうか面倒くさい。」
「はァ?一瞬じゃん。」
だっる〜〜〜〜。
なんて言ったらまた喧嘩になるからパッと眼帯を外してみせた。
「えっ、なんか腫れてね?」
柊太の言葉に顔を向けるおじさんと千華ちゃん。
「えっ!?沙凪めっちゃ腫れてるじゃん!」
「いやお前すげえことになってるよ。」
「つか腫れすぎ!」
おじさんと柊太の笑い声を無視して、心配してくれた千華ちゃんがくれた氷を押し当てた。


