その後戻ってきた先生に目の手当をしてもらったけど、なんとあたしは眼帯をさせられたんすよ。
最悪。
なんか目立つから嫌だ。
先生からは特に問題はなさそうだけど、念のために眼科行けとのことだった。
行かないけど。面倒だし。
「さ、授業戻りなさい。」
先生はパンと手を叩いてあたし達を促す。もう少しサボっていたかったけど仕方ない。
ノロノロわざとらしく保健室を出て、そのまま体育館に向かう途中、向かいから来たのはジャージに顔を埋めて歩く瞳の姿。
「瞳?」
「おう、迎えに来た。」
「うまくサボったね。」
「まあね。」
渡り廊下を歩きながら体育館に戻る途中、瞳もシルクと南と打ち解けていた。
やっぱり同じクラスだから仲良くできて良かったと思う。
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「ただいま~。あ、千華ちゃん。」
眼帯のまま玄関の扉を開けた先には千華ちゃんが畳んだ服を運んでいたタイミング。
「…どうしたの!?その目!」
「ちょっとドッジボールでさ。」
「やぁだあ!下手なの!?」
「いや、よそ見してたから。」
「下手なんじゃない。ほら、手洗ってきてよ、ご飯だから。」
少しは心配してくれてもよくない?


