「失礼しまーす。先生?」
保健室に着いて、中に入ったはいいけど先生がいない。
どうしようかと考えていたら、奥からヌッと人が出てきた。なにアンタって思わず出そうになった言葉を飲み込む。
「あれっ、シルク。何してんの?」
あたしにボールを遠慮なくかましてきた男の子が陰から出てきた誰かに話しかける。
ダルそうに奥から出てきた男子は、どうやらボール君の知り合いらしい。
「ちょっと眠くて。お前こそどうしたの。」
「あ、ドッジで目に当てちゃってさ。」
「うっわ、最低~。」
本当よねぇってそんな本音は隠す。
ま、いいや。2人は放っておこう。
あたしは目の手当てだけはしなきゃ。


