「沙凪、大丈夫？」
「いや笑ってるじゃん。」
「まじでウケた。横に飛んだね。」
という瞳の発言を聞いて恥ずかしさでぼっと顔が熱くなった気がした。
はあ。外野ってとことん暇だな。
「ねえ。瞳ってインドアなの？」
「出かけるのは好きだよ。運動が好きじゃないだけ。」
確かに瞳は速攻当てられてたな。
「瞬殺だったもんね。」
「もはや当たりにいってやった。」
開始早々にあんなボール投げるか？ってブーブー言う瞳と軽く談笑してると。
「そこぉ！さぼんな！」
安田…。
ごめん、やるよ、ちゃんとやる。
安田に怒られ好き勝手に話せなくなったあたしの目の前にいた相手チームの男子の話し声が聞こえた。
「ドッジボールでさえできねえのかよ。」
「女子心配～。」
「ギャハハハハ。」
コソコソ話してるのかもしれないけど、全然コソコソになってないんですけど？
聞こえる笑い声にむかっ腹が立った。
カチーンときたので、本気出してドッジボールしてあげる。
