瞳に連れてこられた部室は、特別棟2階の最奥に位置する使われてない部屋をもらったものらしい。
西日の当たる日当たりの良い室内は、奥に簡易的なキッチンがあったり、靴を脱いで上がれる畳のスペースも完備されてる居心地の良い空間だった。
「この部室最高だよね〜。」
「すごい綺麗だね。」
瞳とそんな話をしつつ、近くにあった椅子に座る。
よく見るとポットや掃除機もあるし、ドライヤーまであるみたいだ。
2人にしては広い空間にはまだ誰も来る気配は感じられない。
「先輩達は?」
「来るか分かんないんだよね。でもタメの部員があと2人いるんだけど、その2人はもう少しで来ると思うよ。」
「えっ、タメの子他にもいるの?」
「ああ、そうそう。言ってなかったっけ。」
瞳はそう言ってペットボトルのお茶を飲む。
「2人のうち1人は中学から同じなの。」
「えっ、そうなんだ。」
「うん、すぐ仲良くできると思うよ。」


