宿に帰っても余韻は抜けることなくあたしの頭に鮮明に残った。
つっても1日動いて疲れたからすぐ寝ちゃったんだけど。
やろうと話していた大富豪も出来ずじまいで。
「みんな忘れ物ないか〜。」
帰る時間になっても気怠さが残っているけど、疲れた体を奮い立たせて帰路に着く。
帰りのバスも詩織が窓側に座ってぐったりしてた。
今日は帰るだけなのにしんどそうだ。
昨日の海が相当響いてるっぽい。
「はいお菓子。」
杏子がくれたスナック菓子をもらってバスでひたすら話をした。
最近のドラマとか話題の芸能人とか。
窓の外の自然が流れていく。
今から現実世界に戻っていくんだな。
ああ、瞳と杏子の声が聞こえるけど瞼が重い。
「おい!起きろ!」
先生に起こされた時はどこにいるかもわからなくて、4人揃って寝ていたらしい。
「こっから各自の沿線で帰宅だからな〜、気をつけて帰れよ。お疲れ様!」
適当に先生にさよならして3人と途中まで帰った。
「終わっちゃったね〜…。」
「楽しかったね。」
15歳の夏、あたしが手にしたものはこれからあたしの中にどう残るのかな。


