午後10時。
隣に瞳。
前に杏子と詩織が並んで歩いてる。
夏の夜は澄んでいて風が気持ちよかった。
杏子が着てる白いワンピースが翻る。
「おーい!こっちこっち!」
この場に似合わない不釣り合いな大声を張り上げる先生。
「ここで寝っ転がって星見るからな〜。」
みんなで大っきなブルーシートを広げて、ゴロゴロと横になる。
上を見てハッとした。
目の前の景色が今までとは違う。
自然って凄い。それしか出てこなくて、地元では見られない夜空に息を呑んだ。
千華ちゃんに、柊太に、そしておじさんに見せてあげたいなぁ。
この空を。
柊太は素直じゃないから、綺麗だねって言っても『別に。』って言いながら、ちゃんと上を見上げるのが想像できる。
「沙凪!見た!?流れ星!!」
隣で瞳があたしの腕を掴んで振り回す。
結局流れ星はそれから一向に見えなくて、瞳が見たものは流れ星じゃなくてUFOだったんじゃないかとか散々からかわれてた。


