冷たいけど海も慣れると気持ちがいい。
杏子に貸してもらったハイビスカス柄のピンクの浮き輪でプカプカ浮いているあたしの周りを、3人がそれはもうはしゃぐ。
相当楽しいらしい。
「詩織!ほら!」
「うわ!最悪!ほらじゃない!」
「あはははは!」
詩織に水しぶきを頭っからぶっかける瞳。
しかもバタ足。
瞳があたしと杏子も追いかけ回してきたから、詩織と3人で逃げ回る。
運動オンチなのに、必死に泳いでる瞳の姿が笑えた。
夏の陽射しが暖かくて、日頃のこと全部忘れて遊び尽くしたあたし達。
4人で水かけあったり、水に浮いたり、有意義な時間だった。
先生が呼んでも戻らないでお昼ご飯も食べないで遊んで疲れたけど海満喫!
おやつの時間になってさすがに疲れたから先生の元へ戻り、ご飯を食べて海から引き上げた。
「杏子。浮き輪ありがとう。」
「あ、忘れてた〜。」
浮き輪ずっと貸してくれてたんだね。


