「え〜っと、ホテルに着きましたが、最初に言った注意は守るように。とりあえず今は解散で1時間後にまた集合、昼飯食べてからプラネタリウムに行きます。高2は解散。高1残って。」
先生の適当な諸注意は聞き流す。
高3はもう引退してるから、今回の合宿参加は高2と高1のみ。全員で9人。
ホテルの前に着いたあたし達は、軽くオリエンテーションをしてから解散。高2だけ。
なんでか1年のあたし達は残された。
「何の用ですか?」
「冷たいな、飯田。佐野は?」
「詩織はトイレです。酔ったらしくて。」
「ああ。じゃ高1も解散でいいよ。」
「なんで呼んだんだよ。」
先にホテル内のトイレへ走った詩織の分の荷物も持って部屋に行った。今回あたしは瞳と同室。
部屋に荷物を置いてから隣の詩織と杏子の部屋へ行くと、スッキリした感じの詩織が部屋に戻ってきてた。
瞳「大丈夫?吐いた?」
詩「顔洗ったらスッキリした。」
瞳「あと一時間も時間あるね。」
沙「何する?」
杏「トランプあるよ。大富豪ね。」
杏子が手際良くトランプをきって配る。久々だな、大富豪。
配られたカードを確認する。
あたしの手持ち、弱すぎ。
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杏「はい、上がり〜。」
瞳「抜けるの早くね。」
言い出しっぺの杏子は確かに強くて、ジョーカー持ってるし、八切りしまくるし、あたしがまともにカードを出す前に一抜け。
その後何回やっても杏子が大富豪であたし達は勝てなかった。


