早く翼に伝えよ〜╰(*´︶`*)╯

「らんらんら〜ん♪」

ダダダダダッ


「えっ!?」


『鈴!!大丈夫か!?』

私の腕を掴んだのは







「翼ー!!何かあったの!?」

『さっき、裏庭で殴られそうになってだろ!怪我とかしてないか?』

も…もしかして心配してくれたの?

「大丈夫!(*^^*)心配してくれてありがとう╰(*´︶`*)╯♡」

『怪我がないなら良かった。マジでビビった。』

「どうして殴られそうになってたのがわかったの?」

私が質問すると翼は、屋上で友達と話してたら裏庭の方で怒鳴り声が聞こえて、下をみたら私が殴られそうになってるところを見て、慌てて来てくれたらしい。

『まったく、じぃさん助けるのはいいが無理しすぎだ(^^;)』


「ごめん(^^;)でも、そのお陰で音楽室使えるようになったから…。」





『そうか!良かったな…。って えっ?』

私の言葉を聞いて、翼は目を大きく見開いた。

「応援してくれた、翼に真っ先に伝えたくて教室に向かう途中だったんだけど、会えて良かった。ありがとうね〜翼╰(*´︶`*)╯♡」

私が翼にお礼を言うと、翼は照れ顔を隠しながら私の頭をわしゃわしゃして、良かったなって言ってくれた。


今日はいい事があったので、1日が早く帰りの時間になった。


「翼!!途中まで一緒に帰らない?」

『えっ!?でも、音楽室に行かなくて大丈夫なのか?やっと使えるようになったんだろ?』


「いいの!音楽室はいつでも使えるようになったんだから(*^^*)それに翼がいつも誘ってくれてたの嬉しかったんだ。」

『じゃあ、帰るか!』

翼は顔を真っ赤なりながら、私に声を掛けた。
翼は優しくて、仲間にすごく思いやりがあるからみんなに好かれるんだなぁ…。

『お〜翼じゃん!』

昇降口を出ようとした時に、後ろから声がした。

『陵先輩、天先輩、奏多さん!今、帰りですか?』

陵『そう!これから天と奏多と飯食べに行くところなんだ(*^^*)お前も来いよ!』

奏多『翼もこいつの話を聞いてあげてください。あの後からもうるさくて。』
天『…。』

翼『お昼あんだけ話してたじゃないですかΣ(゚д゚lll)』

私は翼たちの会話に入れずにポツンと立っていた。

陵『あ〜〜(*⁰▿⁰*)!!』

「えっ?Σ(゚д゚lll)」

陵『この子だよ!!この子!!』

オドオドしていると、翼が私の前にたった。


翼『陵先輩!鈴が怯えてるじゃないですか!』

陵『鈴っ!?翼、この子と知り合いなのか!?』

翼『俺と同じクラスで友達ですよ!鈴、陵先輩と会った事あんの?』

「えっと〜多分(・・;)」

陵『ひっ酷い!!俺だよ俺!』

翼『おれおれ詐欺みたいなこと言わないで下さいよ』

奏多・天『ぷっ!』

あっ!あの2人笑いこらえてる…。
でも、クールな人はどこかで……


陵先輩『屋上でドアを開けた時、ドアにぶつけちゃったでしょ?覚えてない?』

どこで会ったんだっけ…?

翼『鈴?』

「えっ?何?」

陵『だっだから、屋上でドア開けた時に、ぶつけちゃったでしょ?覚えてない?』


屋上で…ぶつけちゃった?
あー!あの時の!!
「あの時の人ですか!あの説は、どうも」

陵先輩はホッとしたように笑顔になった。

陵『あの時は本当にびっくりしたよ!思いっきりぶつけちゃったから、泣くほど痛かったんだなぁって』

翼『えっ?泣いた?そんなに痛かったの?』

「違う違う!痛くて泣いたんじゃないよ!泣いてたのはその前ー」

あっやば!
痛くて泣いたんじゃないよで辞めれば良かった…。

翼『な、何かあったのか?』

「なっ何でもないよ!!ただ、目にゴミが入ったから…」

私は適当に理由をつけて、自分の自己紹介をした。

翼『鈴、紹介するな。まず、この3人は俺の中学の時の1つ上の先輩で、屋上で出会った人は、木村 陵先輩!』

陵『木村 陵です。よろしくね』

「よろしくお願いします。」

翼『それから、眼鏡掛けてる人は新城 奏多さん』

奏多『新城 奏多です。よろしくお願いします』

「よろしくお願いします」

翼『で、中学・高校ともに頂点に立つクールな人は霧崎 天先輩な』

天『…。』

「よろしくお願いします」

陵先輩は、元気がよく女性に優しい、ムードメーカー的な存在だね。
奏多先輩は、頭が良さそうだしこの冷静さを見たところ、この人が指揮をとっている存在だね。
そして霧崎先輩は、クールで、喧嘩しなくてもわかるくらいオーラが強そう。多分、最終的な判断をする人。


あたしの見立てはこんな感じだけど……
このクールな人どこかで会ったような…。

陵『天〜!お前、よろしくぐらい言えよなぁ』

天『何で?よろしくするつもりないんだけど…。てか、この女人間じゃねぇだろ!』

陵・翼『はぁ?』

はぁ?何言ってー。

天『こいつはー「ああー!!」』

私が急に声を上げてしまったので、4人とも耳を塞いだ。

天『うるせぇぞ!サル女』

「はぁ?貴方には言われたくないよ!この自己中!!」

私と天先輩の口論が続く中、口論を止めるように翼が話に割って入ってきた。



翼『2人とも知り合いだったの?』


天・鈴『知らねぇよ!こんなサル女!!「知らないよ!こんなやつ」』

陵・翼・奏多『ハモった。』


翼『まぁまぁ、鈴!そんなに怒んなって』


「だってこの自己中が…」

天『なんだ?やるか?』

「のぞむところだぁ!!」



翼『あー!だから、お互い突っ掛かんなよ!』


『「ふんっ」』


私は天先輩と背を向けた。
陵先輩と奏多先輩は影で爆笑している。

爆笑するところじゃないよ〜(ㆀ˘・з・˘)

翼は呆れたように私をみて…



翼『鈴、仲良くしろよ!天先輩はピアノを弾けるし、きっとでてた鈴と話し合うんだからよ!』








「は?」



翼、今なんて言った…?



へ?



『だから、仲良くしろよ!』


天『仲良くなんてしたくねぇよ』


翼『天先輩(・・;)』


「……。」


翼『鈴?』


「……。」


翼『どうした?』



「翼…さっきなんて言った?」

『だから、仲良くしろよ』


「違う!その前!」



『はぁ?先輩もピアノ弾けるしってやつ?』




「誰がピアノ弾けるって?」


私は動揺を隠しきれずにいた…


『前に言ったろ?知り合いにピアノ弾ける奴いるって』


「うん」


『それが、この霧崎 天先輩!!』





Σ(゚д゚lll)
誰か…これは夢だと言って…。







この人がピアノ弾ける?

ありえない…。



私が動揺してる中、4人は私の様子を伺ってた…。




「な…」




つづく…