私は素早く教科書を片付けて、急いで先生の元へ駆ける。 「先生!」 「ん? どうした、咲田?」 先生が振り返る。 私よりはるかに高い身長。 だから先生を見上げるときは首が痛いけど、そんなの気にしない。 「先生!私、地理苦手だから教えて?」 「だーかーら~…オレも分からないの!」 「じゃあ何で先生になったの~?」 「んー…先生って呼ばれたかったから!」 そう言って先生は私の頭をポンポンっとして、別のクラスへと入っていった。 先生… 嬉しい… 大好き… 大好きだよ、先生…