その他の部分には変わりなく星が輝いているのに……。


私は、驚きつつも足を進めた。


「あ、星がないわけじゃないんだ……」


真ん中辺りまで来たところで、そのことに気付いた。

星がないと思っていた丸にも、他よりも明るいいくつかの星が瞬いている。


「何かの形……?星座かな?」


立ち止まって、じっと空を見つめる。

何の形かはわからない。

でも、他よりも少し大きくて明るい星が、円形に並んでいた。


「1、2、……」


私は、ちょうど自分の前にあった星から順に数え初めた。


「……、5、6、7」


全部数え終わったところで、視線をまた全体に向けた。

やっぱり不思議……。

でも、別に私は星に詳しいわけでもないし、ここで立ち止まっていたって何にもならない。


そう思ってまた歩きだそうと一歩踏み出したら、いきなり正面から強い風が吹いた。


「えっ……何っ!?」 


次の瞬間、私の目の前が真っ暗になった。