「…イ、カイ、カイ!!」
「う、わああああああ!!」
目の前にはびっくりした顔のファナがいた。
「大丈夫?カイすごくうなされていたようだけど…」
…すごく嫌な夢を見た。
あの声、多分だけど、覚えている。
とても、とても大切だった人…。
そんな人を俺は忘れてしまったんだ…。
「ボンさんが朝ごはんですよだって!早くいこう!」
「うん…」
ファナを見ていると、何かしら思うことがある。
可愛いとか、そういう下心じゃなくて、なんか大切な何かを思い出せるような、そうじゃ、ないような…。