目の前にいたのは、いままでにみた女の子の中でもいないほど、ものすごく可愛かった。
髪は縛っているけど、腰の辺りまであり、大きな茶色い瞳はどこか寂しげで、それでいて凜としている。
腰のベルトには魔法のロッドがささっていて、彼女の回りにはもふもふとした可愛い精霊たちが飛び回っていた。
「…この子たちが逃げないから、怪しい人ではないようですが…」
「俺はカイ。カイ・フェレエルだ!君は?」
「わ、私は…。ファナリス・レラ・ラスティーゼ19世」
「ファナリスって…ファナ王女?!」
道理で可愛い訳だ。ってか、こんなに簡単に会えるとは思いもしなかったな…。
さて、どうするか。一目見るっていう目的は果たしたぞ。
でもこんなお城から離れたところに王女と精霊たちだけでいるってことは、行方不明のうわさは本当だったのか。
「あなた、何者なの??」
「んー、いまは休業中だけど盗賊だよ」
「!!」
あ、お姫様に言っちゃダメだったかな。やべ。
「お願い!!私を誘拐して!!」
「…は?!」
「詳しいことは後ほど話すわ、だから、お願い…」
「…ラスティーゼ王が心配するだろうし、第一、今だって行方不明中って…」
「…父なら、私のことは探さないわ…」
そういったファナ王女はとても悲しげでいまにも涙が溢れそうだ。
「んー、しょうがないなあ!誘拐してやるよ!」
「!!ありがとうカイ!」
そういってファナ王女は満面の笑みで俺の手を握った。
お頭、1つの目的は果たせたけど自分探しの旅どころか…俺は誘拐犯になってしまいました。無事に帰れますように…。
髪は縛っているけど、腰の辺りまであり、大きな茶色い瞳はどこか寂しげで、それでいて凜としている。
腰のベルトには魔法のロッドがささっていて、彼女の回りにはもふもふとした可愛い精霊たちが飛び回っていた。
「…この子たちが逃げないから、怪しい人ではないようですが…」
「俺はカイ。カイ・フェレエルだ!君は?」
「わ、私は…。ファナリス・レラ・ラスティーゼ19世」
「ファナリスって…ファナ王女?!」
道理で可愛い訳だ。ってか、こんなに簡単に会えるとは思いもしなかったな…。
さて、どうするか。一目見るっていう目的は果たしたぞ。
でもこんなお城から離れたところに王女と精霊たちだけでいるってことは、行方不明のうわさは本当だったのか。
「あなた、何者なの??」
「んー、いまは休業中だけど盗賊だよ」
「!!」
あ、お姫様に言っちゃダメだったかな。やべ。
「お願い!!私を誘拐して!!」
「…は?!」
「詳しいことは後ほど話すわ、だから、お願い…」
「…ラスティーゼ王が心配するだろうし、第一、今だって行方不明中って…」
「…父なら、私のことは探さないわ…」
そういったファナ王女はとても悲しげでいまにも涙が溢れそうだ。
「んー、しょうがないなあ!誘拐してやるよ!」
「!!ありがとうカイ!」
そういってファナ王女は満面の笑みで俺の手を握った。
お頭、1つの目的は果たせたけど自分探しの旅どころか…俺は誘拐犯になってしまいました。無事に帰れますように…。
