シークレット・サマー ~この世界に君がいるから~

 ――だってなんかかっけーじゃん。聞いたことのない単語なのに、耳にすっとなじむし、第一印象でこれだ、と思ったぜ。
 ――激しさを秘めた感じがするよね。奥深さ? 見えてるものがすべてじゃなくて、もっと何かありそうな。
 ――今はまだ全然ガキだけどさ、これから長くバンドやってくうちに、名前に負けないくらい深みを出せたらいいよな。

 ――始まりの三色だな。

 遥人が言った。
 やがて世界を無数の音色で染め上げる三人の、始まりの色。

 ――うんうん。ハルと意見が合うなんて珍しい。槍が降るかも?

 亜依が笑った。航も笑った。
 遥人もまんざらではない顔をしていた。