シークレット・サマー ~この世界に君がいるから~

 十四歳の彼らに会って、わたしはまた思いを強くした。
 あきらめたくない。
 あきらめられない。
 三人がつむぐ音をもっと聴いていたい。
 このバンドは終わらないと信じたい。

 日が沈む。
 地球が回って、時間は止められなくて、やがてわたしたちは大人になる。
 いくつかの夢をかなえて、ひとつの約束を破る。
 でも、この夏の続きが未来になるのならば、トライクロマティックは八年よりも長く生き延びるかもしれない。
 赤、青、黄、どう混ぜればこんな怖いくらいの空の色になるのかわからない。
 ただ、未来が変わると信じたかった。
 見上げた空の色を、決して忘れたくなかった。