亜依は生命力のかたまりで、『手のひらを太陽に』の歌で空に手をかざして見る血の赤のイメージでしょう?
航は苗字に「青」を含むし、懐が深いところは海っぽい感じがするし、まさに青。
遥人の演奏する姿はまぶしいから、直視するのが怖いんだけど、それでも見たくなる。だから強い黄色。
赤、青、黄をそれぞれイメージカラーに設定すれば、ビジュアルのインパクトもあって、バンドとして売りやすくなると思う。
「未波ちゃん、この短時間でそんなこと考えてくれたのか……尊敬したわ。学園祭で注目浴びるの間違いなしだな」
「うん……ううん、学園祭レベルじゃないかも。オリジナルのレパートリー増やしていってさ、トライクロマティック、デビューできたりして。サインの練習しておこうかな」
「気の早い女が一人」
「あんたの眼鏡、青いフレームにしたら? 黒より目立つって」
「これはこれで気に入ってんだけどな。ま、考えてみるわ。未波ちゃんがくれた名前に負けないカラフルなバンドにしたいなー」
「ハルは? バンド名に異論あり?」
「いや――悪くない。いい」
ほっとした。
十四歳の三度目の夏休み、トライクロマティックの始まりの日。
これから日本の音楽シーンに爪痕を残す三人が、バンド名を受け入れてくれた。
航は苗字に「青」を含むし、懐が深いところは海っぽい感じがするし、まさに青。
遥人の演奏する姿はまぶしいから、直視するのが怖いんだけど、それでも見たくなる。だから強い黄色。
赤、青、黄をそれぞれイメージカラーに設定すれば、ビジュアルのインパクトもあって、バンドとして売りやすくなると思う。
「未波ちゃん、この短時間でそんなこと考えてくれたのか……尊敬したわ。学園祭で注目浴びるの間違いなしだな」
「うん……ううん、学園祭レベルじゃないかも。オリジナルのレパートリー増やしていってさ、トライクロマティック、デビューできたりして。サインの練習しておこうかな」
「気の早い女が一人」
「あんたの眼鏡、青いフレームにしたら? 黒より目立つって」
「これはこれで気に入ってんだけどな。ま、考えてみるわ。未波ちゃんがくれた名前に負けないカラフルなバンドにしたいなー」
「ハルは? バンド名に異論あり?」
「いや――悪くない。いい」
ほっとした。
十四歳の三度目の夏休み、トライクロマティックの始まりの日。
これから日本の音楽シーンに爪痕を残す三人が、バンド名を受け入れてくれた。

