《ん〜と、
リボンってこうやって付けるんでいいんよね。
なんだかしっくりこないな。
上履きは入れたし〜って
そろそろ出ないと入学式に遅れちゃう!》

「お母さん、行ってくる!」

母「忘れ物ない?
気をつけてね、いってらっしゃい。」

「今日は午前中だけで
特に必要なものないけん大丈夫!
行ってきます。」





春風があたしの背中を押す。

あたし、本庄雪菜(ほんじょうゆきな)は今日からガーベラ女子高等学校の生徒になった。

新しい制服に通学かばん、ピカピカのローファーに身を包んで、期待と不安を抱えながら学校へ向かう。

雪菜《うう〜、
4月に入って寒さが和らいだけど、まだ寒い。
今日から高校生かあ。

『友達』、、できるかな。

今日は入学式のみだから体育館に集合か。
場所どこやろう。》







高校の門をくぐると先生たちや上級生が出迎えてくれ、入学式が行われる体育館へ誘導してくれた。

体育館には続々と新入生が入ってきて、クラスごとに用意されたパイプ椅子に座っていた。