黙祷を捧げる。
深く目を閉じ
どれほど経っただろう。
立ち上がり、結斗が言った。
「さ、そろそろ戻ろうか。
寒くなってきたしね」
アリアの手をそっと引き歩き出す。
空を見上げながら…。
リア。
君の事は忘れない。
ずっと忘れない。
僕はこれからも
自分のすべき事をして生きていく。
君が好きだと言っていた僕の生き方。
貫いて行くよ。
僕はもう
君とアリアを重ねたりなんかしない。
僕が僕でしかないように
君も君でしかないから。
だから、僕は
君を救えなかった分
周りの人々を救って行きたいと思う。
「アリア」と共に。
ねぇ、リア。
空の上は綺麗かな?
僕が見上げる空は、とても綺麗だよ…。
fin.

