「お前はそんな事を言える立場か?!
リアの魂をそんな狭い器に閉じ込めておいて!
お前にだけはそんな事言われたくナイ!」
立ち尽くすリアを退けて
ジンは結斗の目前に来た。
思い切り蹴り飛ばすと
アリアはその衝撃で手にしていた鎖を落とした。
それと同時に結斗の身体は自由を取り戻す。
地に叩きつけられた頬からは
数量の血が流れた。
それをぐいっと拭って
結斗はゆっくりと立ち上ろうとした。
だが、先日痛めた脚の傷が開いたのだろう。
思うように身体が動かなかった。
その様子を見たジンが再び結斗にしかけようとする。
「ユイ…!俺ハお前が憎くてたまらナイ!
お前の所為でリアは死んだんダ!お前の所為デ!」
落ちていた刃を拾い上げると
ジンは結斗を睨み付けた。
身体は自由なのに脚が動かない。
逃げられない。
なのにこいつは本気だ。
…殺される…!

