「じゃあ、一緒に死ぬ?」
「えっ...?」
突然死ぬことを持ちかけられ頭が真っ白になった。
「蓮は死にたいんでしょ?」
「それは...そうだけど...」
死にたいとは言ったけれど。
そんなこと急に言われても...
「ボクも丁度死にたいところだったし」
「いやいや、丁度って言われても!」
私が言うのもなんだけど、そんなサラッと言わないでよ。
「どうして?」
「それは......えっと...その...」
どうして?と聞かれると言葉に詰まってしまう。
「あの橋から飛び降りよう。ここの川は以外と深いしあの高さなら十分に死ねる」
椿は笑顔で目の前の橋を指さした。
...私、本当に今日死ぬの??
「ほら、そうと決まれば行こ!」
椿は私の手を引っ張って走り出そうとした。
けれど私はその手を振り払った。
「いや、これは、その...」
死にたいって言ったくせに、体は死ぬことを怖がっている。



