さよならの前に。

タクシーを捕まえて大きな声で叫んだ。


「羽田空港までお願いします!早く!」


財布は持ってきていた。


今までの自分に後悔した。


なんであのときあんなことを美蘭の前で叫んだのか。


いつ頃から美蘭の笑顔を見ていないのか。


逃げていたのは俺だ。


あの言葉を撤回して必ず言うんだ。


本当の気持ちを。


俺はとにかく空港へと急いだ。