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ある日、仕事の関係で遊女の町、色町に来た時の事…


一軒の暗小屋に人だかりが出来ていた。

暗小屋ってのは、店先に案女と呼ばれる顔の良い女を置いて指名を取り、部屋までその子に案内させ一緒に暗い部屋に入ると女は床女と呼ばれる男と寝ることを専門とする女と入れ替わる。

部屋は終始暗く相手の顔は見えないから、部屋まで案内した女としている気になる。

客はそれを分かって店に入るし、そういうシステムの分代金も安い。

まあ、でもこういった店っていうのは大抵ショタコンをターゲットにしてるから案女は年端もいかない少女が大半だ。

その店先にこんだけ男どもが群がってるってことは、相当綺麗な子がいるのだろう。

俺は野次馬の一人に声をかけた。

「なあ、誰か可愛い子がいるのか?」

「何!?お前知らないのかよ!この色町じゃ有名だぞ!」

「この色町には始めて来たんだ。」