ここいらでは見ない顔だ。

「まあ、あんだけボコボコにされたんじゃ死んだわな。」

「死んでねーよ、腐れ爺…
てか、見てたんなら助けろよ。」

「下手に手を出してこっちがボコボコにされたくはないからのー
この老いぼれの体には死活問題じゃろ。かっかっか!」


なんて変な笑い方をする爺と何の縁か、俺は師匠と慕うことになる。

この師匠、どこで学んだのか物知りで、金を稼ぐ手段をいくつも知っていた。

そして足の悪い師匠に食料を調達してくる変わりに、俺は色んな事を教えてもらった。

師匠と出会って数年が経ち、ゴーストタウンを出て俺はイースト10スラム街に小さな小さな車の整備工場を創った。

昔出会った綺麗な女の子の住む街に隣接する街…

あの子は元気にしているだろうか…