青年と遊女 ~再会~

「明小屋って…歳がまだ、」

「まあ、色々裏道があるのよ。
それでね、恩人さんにお願いがあるんだけど。知らない人に手をつけられら前に、恩人さんが手をつけてくれないかしら?」

「はあ!?お前何言って!…」

予想外の言葉にあたふたする俺とは対照的に、あいつは変わらぬ表情でニコリと笑ったままだった。

どうやら、冗談で言った訳ではなさそうだ。

「いや、それにだな、手付かずは高値で売買されるんだろ?そんなことして、お前がただじゃ済まないだろ?」

「大丈夫よ。考えがあるの。」

「考えってどんな。」

「それは内緒。万が一にも他の誰かに聞かれて、私の作戦が台無しになったら嫌だもの。ね、だから、どうかな?」

「どうって…」

「私に、最後の、美しい思い出をくれない?」

彼女は微笑んでいるのに、悲しそうに見えた。