俺の育った町はゴーストタウンだった。

ならず者達が集まるスラム街の奴等さえ、足を踏み入れない廃墟の街だ。

ある日珍しくへまをした俺は、ボコボコにされて路地裏に放り投げられていた。


体中が悲鳴を上げるほど殴りやがって…
あいつら手加減てものを知らねー
まあ、こんなガキ死んでも誰も困らねーからなー
あー俺、このまま死ぬのかなー


「おい、ガキ死んだか?」


そんな俺に声を掛けてきたのは、杖をつき腰の曲がった白髪の老人だった。