「協力はしないって、言ったはずなのに……」
これじゃあ私が、魁と明菜との仲を取り持ってやるようなもんじゃない。
そんなの絶対に嫌。
明菜だって何考えてんのかわかんない。
魁から聞いたんならまだわかるけど、明菜から聞くなんて。
協力してくれるとか?
それとも……
教室に向かいながらそんな事を考えていると、ふとある事が頭に浮かんだ。
……まさか。
嫌な予感がして、私は走り出した。
向かったのは、みんなの元。
「ねぇみんな‼」
勢いよく3人に近付くと、その迫力に3人共驚いている。
「ど、どうしたの?」
「明菜……もしかしたら気づいたかもしれない!魁の気持ちに‼」
「え……!?」
周りには聞こえない程度に私は声を張り上げた。
勢いよく立ち上がる瞳。誰もが耳を疑ってる様子。
この教室にはその本人がいる為、私たちはすぐに女子トイレへ向かった。



